私は医学部に入学した頃からずっと別の科に進むつもりでいましたが、初期研修で1カ月間の麻酔科研修を終える頃には、麻酔科が選択肢の1つになり始めていました。きっかけは指導医の麻酔をかけている姿が輝いて見えたことです。研修中に先輩から「〇時くらいに患者さんはこんな状態になるはずだから、それまでにこうしておこう」と言われ、まさにその時間に先輩が言っていた通りの状況になっていた時に「麻酔科医って魔法使いみたいだ!」と感激したのを覚えています。麻酔科医が術中に起こりうる危険をいち早く察知・回避して患者さんを見守っていることを目の当たりにして、先輩のような麻酔科医になりたくて麻酔科へ入局しました。
大学の頃から研究に興味があったので、入局してすぐに大学院へ進学しました。朝から臨床を行い、夕方から研究という日々を送っています。研究を始めたからといて、臨床の時間を減らしたくはなかったので、今の生活スタイルにとても満足しています。土日に院内で研究を進めることもありますが、最近はジム通いも再開できるくらい、自分の時間ももてるようになりました。麻酔科医はオン・オフがはっきりした科なので、臨床と研究を並行して進めやすい科だと思います。研究は、病理学の先生方にもお世話になっていて、研究を通して人とのつながりも増え、視野も広がっていると感じます。
日大麻酔科には、ママさん、趣味を持っている人、研究している人、サブスペシャリティ取得に向けて頑張っている人・・・などさまざまな働き方の人がいます。とても自由に、自分のなりたい麻酔科医に向かって一直線になれる場所だと思います。